マイホームを購入する、あるいは賃貸物件を契約する際には、多くの人が価格や立地に注目しがちですが、実はそれだけでは不十分です。不動産選びには「見落としやすい落とし穴」が多く存在し、それらを知らずに契約してしまうと後悔につながるケースも少なくありません

価格と立地以外に見るべきチェックリスト

物件の価格や最寄駅からの距離だけでは、本当に暮らしやすいかどうかは判断できません。例えば、日当たりや風通し、防音性などの「室内環境」、建物の耐震構造や外壁の劣化状況などの「建築的要素」も重要です。また、ゴミ出しのルールやペット可否、駐車場の空き状況など、実際の生活に関わる細かなルールもしっかり確認しましょう。特に分譲マンションや団地などでは、管理組合の運営状態によって住み心地が大きく左右されるため、修繕積立金や過去のトラブル履歴なども事前に確認しておくべきです。営業担当者の言葉だけでなく、現地での見学や管理人へのヒアリングなども有効です。

周辺環境とライフスタイルの相性チェック

不動産選びで後悔しないためには、その物件が自分や家族のライフスタイルに合っているかを見極めることが欠かせません。近隣にスーパーや病院、学校、公園などがあるかどうかはもちろん、夜間の治安や騒音の有無なども事前に確認しておきましょう。また、通勤や通学の利便性も重要で、実際の時間帯に最寄駅やバス停を利用してみるのがおすすめです。最近では、地域ごとの災害リスク(洪水・地震など)や地盤情報を無料で確認できるサービスもあり、安全性の面でも慎重なチェックが求められます。物件自体だけでなく、そこに住む「生活全体」をイメージしながら選ぶことが大切です。

契約前に見るべき書類と重要事項説明

契約前には「重要事項説明書(じゅうようじこうせつめいしょ)」という書類を不動産業者から受け取りますが、その内容をしっかり理解しておくことが非常に重要です。具体的には、物件の登記情報、所有者の情報、借地権の有無、再建築の可否、法的制限や周辺道路の幅員などが記載されています。また、過去の雨漏りや地盤沈下、近隣トラブルなどがある場合も、ここに明記されていることがあります。さらに、賃貸物件では敷金・礼金・更新料などの金銭条件や、退去時の原状回復ルールなども要チェックです。わからない点があればその場で質問し、必要であれば第三者に確認してもらうのも良い方法です。

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